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さるたん sa-rough-tan Our-Truth

Fドア

2017年の終わり頃から、怒涛の作品数と実験精神、ロマンチックな異性への憧れで(巡り合った人を)圧倒してきた作者。2020年からAIきりたんを迎えて、より歌が前に出て、色合いはポップに。いくつもの声をシンセのように掛け合わせて、コケティッシュな魅惑、目の前に人格を生み出すみたいに。

神様とバカンス

アルファベットP.

エレクトロニカ…というよりも、もっと淡くて繊細な作品群。かっちりと形を決めない、DAWをボサノバのギターのように、弾くでもなく訥々と爪弾くみたいに。透明に寄る辺なく伸びていく声は、歌になる前のつぶやき…よりももっと輪郭のはっきりした、祈りに似ている。電子の寂寥感/サウダージ。

夢中の中

アメセイカ

2020年になってからニコニコ動画に5曲。空気の振動や温度を感じるような、真っ直ぐに伸びる音楽に、真摯な美しい言葉を祈りのように朗々とのせる。作者は確か海外出身の方で、そのネイティブではない言葉の(本当にわずかな)ずれが、表現として昇華されて、とても美しい。歌うことは祈ること。

Bonyari Nageyari

6号車 (詞 pudding_)

この素晴らしいポップマエストロが、ほとんどのボカロのファンから素通りされているのはあり得ないと強く思う。フェミニンでコケティッシュ、タイトなビートと量産体制、往年のピチカートファイブやバート・バカラックみたいに色鮮やかで、同時にひそやか。youtubeのみの公開曲が多いので、そちらも。(10月に入って2つ目のニコニコアカウントに未公開曲を後追い追加公開中。)

OP

ツレヅレ

7月末の公開一曲目から10月の作品まで2ヶ月半で40曲。そのどれもが新しい道を自分で歩き直して発見していくような、例えばモダンダンスや舞台のために書かれた楽曲と、ポップスの境界をいくようなスリル。それでいて朗らかでチャーミング。一作づつ聴いて、作者と一緒に「音楽を発見」してほしい。

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